家庭教師をする時、教材はどうやって用意する?教材の探し方を解説

基本的に、家庭教師は教材に添って授業を行っていきます。 しかし、生徒のレベルによってどのような教材を使うべきかは変わってきます。 教材の選定について、悩むこともあるでしょう。この記事では、家庭教師をする時の教材選びについて解説していきます。

家庭教師の仕事で使う教材は、選べるの?

家庭教師の仕事で使う教材は、教師やご家庭の判断で自由に選べる場合と、家庭教師派遣センターによって指定されている場合があります。 後者の場合、家庭教師派遣センターが自社のオリジナルテキストを「教材セット」として生徒に販売済みのケースが考えられます。 中にはオリジナルテキスト以外を用いて指導することは認められていないこともあるので、家庭教師派遣センターに確認してみましょう。 家庭教師派遣センターで教材指定がされているなら、教材を選ぶ必要はなくなります。 ただしセンターの中には、非常に高額な教材を生徒に販売することが目的の業者もいます。 そのような派遣センターではフォロー体制や労働条件が悪い可能性があり、クレームにもつながりやすいので要注意です。 家庭教師の仕事を始める前に、派遣センターの質をよく確認してください。

教材選びのパターン

教材選びの方法は、一つではありません。 家庭教師の教育方針や担当する生徒のレベル、目的によっても異なります。 どのような教材を選定するかにも指導のオリジナリティが出てくるので完全な正解というものはありません。 ここからは、教材選びの様々なパターンをご紹介します。 教材を決定するのはあくまでも家庭教師であるあなたですが、教材選びに迷ったときの参考にしてみてください。

①学校の教科書やワークで対応する

最もシンプルな教材は、学校で使っている教科書やワークです。 これらを教材に選ぶメリットは、以下のようにたくさんあります。
・学校の授業と指導内容がずれる心配がない ・追加で教材を購入してもらう必要がなく、ご家庭の負担が少ない ・学校の授業を予習、復習することに繋がる ・宿題、定期テスト対策に有効
特に基礎学力が怪しいレベルの生徒には、学校の教材を使って指導するのが有効です。 教科書やワークは基礎の塊であり、宿題や定期テストの内容をしっかりカバーすることができるからです。 教科書の内容を抑えることで授業が分かる、宿題が進むという好循環を生み出すことができるでしょう。 一方で、学校の教科書は家庭教師自身が手に入れることは難しいという欠点もあります。 教科書は一般の書店にはおいてありませんので、授業の前に内容を確認したいとき困りますよね。 そんな時便利なのが「教科書ガイド」です。 教科書ガイドは教科書会社別に作成されています。 教科書の演習問題の答えが載っているので、指導する際の指南書として最適です。 また、通常の書店でも販売されていますので個人でも購入しやすいです。 なお、教科書やワークの問題だけでは不足を感じる場合は、後述する「副教材」を参考に追加の教材を用意してみてください。

②受験向け参考書、問題集を使う

担当生徒の目標が受験である場合は、受験向けの参考書や問題集を用意します。 受験では教科書レベルの問題を超えた応用問題が合否を分けることもあり、できるだけ志望校の受験内容にあった教材で練習を積むことが必要になってきます。 例えば、高校受験においては東京学参社から各県別の公立高校入試問題過去問集が毎年出版されています。 出題内容の分析結果や詳細な解説がついているので、家庭教師が指導方針を立てる役にも立つでしょう。 また、受験向けの参考書、問題集には全学年の内容を網羅し、分かりやすくまとめてある物があります。 数学の公式などは、教科書を順に追うよりも受験向けの公式集でまとめて確認する方が効率的です。 ある程度レベルが高い生徒の場合なら、受験年度の前でも受験向けの参考書や問題集に挑戦してみても良いでしょう。 受験レベルの問題が解けることは、モチベーションのアップにもつながるはずです。

③通信教育の教材を使う

生徒がすでに通信教育を受けている場合は、その教材をそのまま使う方法もあります。 通信教育の教材は、もともとそれのみで学習が完結するように作られていますので、説明が丁寧です。 さらに提出課題もついていることが多いので、家庭での自主学習を管理するのに良いペースメーカーとなるでしょう。 通信教育を受けているのに家庭教師を頼むということは、通信教育の教材を生徒側がうまく使いこなせていないわけです。 通信教育教材の使い方をサポートする、という気持ちで指導をするのも1つの方法です。

④自分が使っていた参考書、問題集を使用する

家庭教師自身が使っていた参考書や問題集を教材として使用するというパターンもあります。 実際に自分が使って効果のあった参考書や問題集は、自信を持って生徒に勧められるのではないでしょうか。 ただしたとえ自分にとって効果があった物でも、生徒の性格やレベルに合わないこともある可能性は考慮しておきましょう。 また社会人が学生時代の記憶を頼りに参考書や問題集を探すと、既に絶版になってしまっていることがあります。 手元に古い教材がある場合は、それをそのまま使うのではなく現行の学習内容と照らし合わせてみてください。 年月が経った分だけ、学習内容が変更されている可能性が高いです。

⑤派遣センターおすすめの教材を使ってみる

家庭教師派遣センターは多くの家庭教師と生徒をつないできた実績があります。 もし、自分で指導に使う教材を選ぶ自信がなければ、派遣センターに相談してみるのも良いでしょう。

家庭教師をサポートしてくれる副教材はネット上で手に入る

家庭教師は、1つの教材だけでなく複数の教材を使って授業することもできます。 基本となる教材は1つに絞っておけばよいですが、「ピンポイントでたくさんの問題を解いてほしい」「この部分に特化した宿題の問題を作りたい」ということもあるでしょう。 そんな時は、ネット上にある無料教材を利用するのがお勧めです。

⑥家庭教師の仕事に使える無料教材サイト

家庭教師の仕事に使える無料教材サイトには、以下のようなものがあります。
幼児~中学生まで幅広く教材がそろっているサイトです。 各教科のプリントだけでなくフラッシュカードや原稿用紙のひな型、白地図、なぞなぞ、カレンダーとたくさんのコンテンツがそろっているのが大きな魅力です。 何か教材が欲しかったら、まずはこのサイトをのぞいてみることをお勧めします。
高校入試対策などもできる中学校向けの無料プリントがそろっているサイトです。 数学の教材が得に充実しています。姉妹サイトに小学校向け、中学受験向けの教材サイトもあります。
学習塾が運営している無料の教材サイトです。 英語と算数(数学)のプリントを利用することができます。 法人運営な分、プリントのデザインレベルも高いです。

利用規約には注意しよう

上記で紹介したもの以外にも、無料で教材を公開しているサイトはいくつもあります。 しかし、家庭学習で使うことが前提で、塾や家庭教師が利用することを禁じているところもあるかもしれません。 また家庭教師の利用を許可しているサイトでも、教材自体を有料で販売することは禁止しているところが多いです(印刷した教材をプリント1枚100円で別途指導料に追加するなど)。 無料教材を利用させてもらうときは利用規約をしっかり読んで、製作者の気持ちに背いた用い方をしないよう注意しましょう。 家庭教師の仕事は、教材選びから始まっています。良い教材が見つかれば、毎日の指導もしやすくなりますよ。

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