はじめに
2025年の中学受験戦線では、各校の偏差値に目まぐるしい動きが見られました。そして2026年度の中学受験は、11年ぶりの「サンデーショック」という大きな変化の影響を受ける可能性があります。受験生と保護者の皆様にとって気になる最新情報を詳しく分析し、今後の受験戦略に役立つ情報をお届けします！
2025年 主要校 偏差値ランキング
志望校選びの羅針盤となる偏差値ランキング。まずは、合格の目安となる主要校の偏差値をチェックしましょう。
- 男子校：開成（72）、筑波大駒場（72）、渋谷渋谷（69）、麻布（67）、武蔵（67）
- 女子校：渋谷渋谷（70）、桜蔭（69）、女子学院（67）、豊島岡女子学園（68）、雙葉（65）
- 共学校：偏差値60以上の学校が増加傾向に注目！
偏差値変動の波に乗る！注目校の動向
今年の偏差値変動で最もホットなトピックとなったのは、開智所沢中学校です！
開智所沢中学校：特待A入試で驚異の＋4！偏差値60を叩き出し、全入試回で偏差値を大幅に上昇させるという大躍進を見せました。これは、同校の人気沸騰と応募者数増を如実に示す結果と言えるでしょう。
一方で、伝統校の中にも、わずかながら偏差値が変動した学校が見られました。
- 立教新座中学校：59（-1）
- 早稲田中学校：64（-1）
- 芝中学校：58（-1）
- 市川中学校、白百合学園：偏差値に低下が見られました。
また、グローバル化の流れを受け、国際教育に力を入れる広尾学園中学校や広尾小石川中学校の偏差値が上昇傾向にあるのも見逃せないポイントです。
受験者数から見る！2025年中学受験トレンド
2025年の首都圏中学受験者数は約5万2300名、受験率は18.1%と例年並みを維持しました。しかし、各学校の人気には変化が見られ、安全志向で手堅い学校を選ぶ受験生がいる一方で、偏差値だけに囚われない、本当に子どもに合った学校を探す家庭が増えています。その結果、
- 大学附属校の人気が回復
- 中堅校の注目度がアップ
といった新たな傾向も明らかになりました。
【2026年中学受験】サンデーショックで何が変わる？志望校選びと受験対策の最新動向
中学受験を控えるお子さんを持つ保護者の皆さん、2026年の受験に向けて、気になる情報がたくさんありますよね。特に11年ぶりの「サンデーショック」は、受験スケジュールや併願校の選択に大きな影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
ここでは、2026年度中学受験の最新動向、サンデーショックによる入試日程の変更、注目校の偏差値変動、そして今後の受験対策のポイントを詳しく解説！最新情報を把握して、志望校合格に向けた戦略を立ててください！
2026年中学受験、何が違う？
2026年度の中学受験において、特に大きな影響が予想されるのは、11年ぶりの「サンデーショック」です。これは、2月1日が日曜日となる年に、プロテスタント系のミッションスクールが宗教上の理由から入学試験の日程を別日に変更する現象を指します。サンデーショックは、例年の併願受験スケジュールに大きな変動をもたらし、受験生や保護者に様々な影響を与える可能性があります。
サンデーショックによる入試日程の変更（2026年度予想）
現在、女子学院中学校、東洋英和女学院中学部（A日程・帰国生）、立教女学院（一般・帰国生）、横浜共立学園（A方式）が2月2日（月）に試験日を変更することが発表されています。
桜蔭中学校と雙葉中学校は現時点では未定ですが、過去のサンデーショックの際には日程を変更しているため、今後の発表に注意が必要です。
フェリス女学院は、これまで2月1日が日曜日の際には別日に入学試験を行ってきましたが、2026年度の入学試験は2月1日（日）に実施することを発表しており、例年のサンデーショックの動きとは異なる点に注目が集まっています。この動きが他のミッションスクールに影響を与える可能性も考えられます。
他の学校でも、サンデーショックによる影響を考慮して日程変更を発表する可能性があり、受験生は志望校や併願校の最新情報をこまめに確認する必要があります。
サンデーショックが発生すると、以下のような影響が考えられます。
- 併願校の選択肢が狭まる: 多くの学校が入試日を変更することで、これまで併願可能だった学校同士の受験日が重複する可能性があり、受験生は併願校の選択を慎重に行う必要が出てきます。
- スケジュール調整が難しくなる: 試験日が集中することで、受験生は体力的な負担が増加したり、試験会場への移動が複雑になったりする可能性があります。
- 精神的な負担が増す: 例年とは異なる日程となるため、受験生や保護者は不安を感じやすくなるかもしれません。
2026年の最新偏差値データ（2025年3月時点の動向）
現時点では、2026年度入試の確定的な偏差値データは公表されていません。しかし、一部の塾や模試の結果などから、以下のような偏差値の変動の兆候が見られます。
上昇傾向:
- 聖光学院 は、近年、東京大学への高い合格実績を誇っていることなどが要因として、人気が高まっています。
- 渋谷教育学園渋谷中学校（3回目）も、学校の教育内容や大学進学実績などが評価されている可能性があります。
- 広尾学園や 広尾学園小石川など、国際的な教育に力を入れている学校も人気が高まっています。
- 開智所沢 は、新設校の注目度の高さが影響していると考えられます。
下降傾向:
- 攻玉社中学校 は、伝統校の人気や受験者数の変動などが影響している可能性があります。
- 成城中学校 も、新興校の人気や大学附属校の動向などが影響しているかもしれません。
- 大学附属校の中には、早稲田大学高等学院中学部のように偏差値がやや下降するケースも見られました。ただし、これは一時的な変動である可能性も指摘されています。
これらの偏差値の変動は、各学校の人気、進学実績、教育内容、入試日程、サンデーショックの影響など、様々な要因によって左右されます。また、偏差値は模試の種類や受験する母集団によって異なるため、複数の模試の結果を参考にすることが重要です。
今後の受験対策のポイント：情報収集と計画が鍵！
2026年度の中学受験においては、11年ぶりのサンデーショックにより、例年以上に綿密な受験スケジュールの計画と情報収集が重要になります。志望校の入試日が変更になる可能性を常に念頭に置き、複数の併願校を検討しておく必要があります。
また、偏差値の変動も考慮しながら、過去の入試結果や学校説明会などの情報を収集し、お子様の学力や適性に合った学校選びを進めていくことが重要です。偏差値はあくまで参考の一つであり、学校の教育方針、校風、立地、大学進学実績など、様々な要素を総合的に判断することが重要です。
サンデーショックのような外部要因に左右されすぎず、お子様の基礎学力の確実な定着と、得意分野・苦手分野の把握、そして計画的な学習を進めていくことが、中学受験成功への鍵となるでしょう。
主要模試機関の最新偏差値データ｜中学受験の羅針盤！
これから中学受験を迎えるにおいて、お子様の学力レベルを客観的に把握し、志望校選びを行ううえで重要な羅針盤となるのが、主要な模試期間が発表する偏差値データになります。
主に以下の４つの模試期間が判断材料となる偏差値データを提供しています。
- SAPIX (サピックス):
偏差値の基準が比較的高く設定されており、最難関校を目指す受験生が多く受験する傾向があります。SAPIXの模試は、思考力や記述力を重視した難易度の高い問題で構成されており、合格可能性を測る上で重要な指標となります。サピックスオープンのような模試は、受験者層のレベルが高いため、偏差値が他の模試機関と比較して低く出る傾向があることに注意が必要です。
- 四谷大塚:
バランスの取れた偏差値データを提供しており、幅広いレベルの学校を志望する受験生にとって参考となる情報を提供しています。四谷大塚の合不合判定テストは、受験者数が首都圏最大規模であり、長年の実績と豊富なデータに基づいた信頼性の高い合格判定を行うことで知られています。簡単な問題から難問までを網羅したバランスの良い難易度であるため、多くの中学受験生が自己の学力を確認するために受験します。
- 日能研:
合格可能性80%ラインを示す結果R4偏差値を公開している点が大きな特徴です。このR4偏差値は、日能研の模試受験生の入試結果に基づいて算出されるため、受験生の実感に近いとされており、多くの家庭が志望校の合格可能性を判断する上で参考にしています。日能研はR4（合格可能性80%）、R3（50%）、R2（20%）と合格確率ごとの偏差値を提供しており、中堅校を目指す受験生にも適した模試と言えるでしょう。
- 首都圏模試センター:
幅広い学力層の受験生を対象とした模試を実施しており、偏差値マップなどの形で分かりやすくデータを提供しています。問題の難易度は比較的易しい傾向があり、基礎学力の定着度を測るのに適しています。また、「思考コード」という独自の指標を用いて、知識の量だけでなく思考力のレベルを分析する点も特徴の一つです。首都圏模試の偏差値は、他の模試機関と比較して高めに出る傾向があることに留意する必要があります。
合格可能性80%ラインの偏差値は、志望校選びにおいて重要な指標となります。これは、過去のデータから、その偏差値を持つ受験生の約80%が合格していると考えられるラインを示すものです。特に、日能研の結果R4偏差値は、長年にわたるデータ蓄積と受験者層の広さから、受験生自身の感触に近いと言われ、多くの家庭が志望校選びの有力な判断材料としています。
ただし、偏差値はあくまで模試を受けた集団の中での相対的な位置を示すものであり、絶対的な学力を示すものではありません。また、模試の種類によって受験者層や問題の傾向が異なるため、複数の模試の結果を総合的に判断することが重要です。特に、2026年度はサンデーショックの影響で入試日程が大きく変動する可能性があるため、模試の受験時期や志望校の選択においては、例年以上に慎重な計画が求められるかと思われます。
最終的には、偏差値データだけでなく、過去問の研究、学校説明会や見学会への参加、学校の特色や教育方針の理解など、様々な情報を総合的に考慮して、お子様にとって最適な志望校を選ぶことが最も大切です。
まとめ：変化を恐れず、戦略的な対策を！
2026年度の中学受験は、サンデーショックという大きな変化の影響を受ける可能性があります。ここで解説した情報を参考に、最新の動向を常に把握し、早めにスケジュールを立て、お子様の個性や能力を最大限に活かせる受験戦略を立てていくことが重要です。
次回は2025年・2026年の最新偏差値情報について解説していきます。